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個人事業主と法人(会社の違い)

      2016/06/07

事業計画を立てる前に、法人(会社)を設立して起業すべきか、個人事業(自営業)で始めるべきかを考えなければ行けません。

その前に、個人事業と法人(会社)の違いをいまいち分かっていない人が結構いるみたいなので、一応その解説をしておきます。

個人事業主は「会社の社長」ではない。

たとえば、個人事業の開業届けを出して、「社長になったぜ!」とかというのはまだいいんですが、(社長は俗称で正式な言葉じゃないので自由に使ってOKです)
ホームページや名刺に「代表取締役」(←法律で定められた用語)なんて記したりしていませんか?

 個人事業に取締役はいませんよ? 

代表取締役とは、取締役(会社の運営方針を決める役割を与えられた人)の中で代表権を持つ人を言うんですけど(俗に社長といいますが)、

取締役ですらないのに「代表――」なんて名乗るのはめちゃくちゃ恥ずかしいのでやめましょう。
(八百屋のオヤジを社長と呼ぶのは勝手ですが、代表取締役さんではないです)

事業を始める=会社を興すではありません。

 

個人事業は会社とは違います。

〔個人事業主=一般的にフリーランス、自営業などと呼ばれる〕

個人事業主とは、普通の人・個人が直接取引し、その契約の主となって事業を行う形態をいいます。
そうした普通の人を法律用語では自然人とよびます。
自然人が契約の主体、責任者となるのが個人事業です。

A商店とB商店が取引=契約を行う

A商店=個人事業主「よし契約を行うぞ!」
B商店「はいよ」

てな感じです。
〔会社=法人(株式会社、合同会社など)〕

一方、法人は「会社」という組織を主体として事業を行います。
組織は人ではありませんが、「人」と同じように契約を行うことが出来ます。
こういった組織を法的な人、すなわち法人といいます。

法人の事業それ自体は、人(自然人)が行いますが、それはあくまでも法人を代理して行うと言うことで
契約の主体は法人です。
例え一人社長の会社であっても、その営業活動は法人の代わりに行っている。つまり会社の命令で動いているんです。

A商店(法人)とB商店が取引=契約を行う場合。
B商店(法人)「契約していいかい?」

社長「うんいいよ」

B商店「契約しましょう」

自分が作った会社なのに、自分が命令を出して会社としての決定を行うわけです。(なんか変な感じ?)

 

何処まで責任を負うか?

株式会社・合同会社の「有限責任」

法人と個人の差を論じる際、会社は信頼されるけど個人は信用されにくいという話がありますが、
それは正確な表現ではありません。

法人と個人の最もの違いは、その責任範囲です。

Q: 1000万円借金しました! しかし事業がうまくなくて店じまいします。
事業用に使っていたに300万円入っていたので支払ったが、残り700万円足りません。
足りない分は働いて返し続けなければならない?
A1: 個人事業主の場合は払わなければならない。
A2: 法人(株式会社・合同会社)の場合は会社が払える金額以上は払わなくて良い。

 

たとえば事業の為に1,000万円の借金をしたが、倒産して返すあてがなくなったとします。

(ちょっと嫌な話しですが…)

この場合個人事業主は倒産して事業を廃止しても残った借金は返し続けなければなりません。

ところが、株式会社や合同会社の場合
借金をしたのは会社であって、実際に事業を営んでいる「社長さん」ではありません。

だから会社が解散して、残ったお金を払い終えると後は知らん顔ってことが出来るんです!!
たとえば、事業解散の際に会社に残ったお金が300万円だったなら、1000万のうち300万円支払って終わり。
残り700万円の返済を社長にすることは出来きないという感じです。

これを有限責任と呼び、会社に出資した金額(出資金)以上の責任は負わなくて良いという制度なんです。
反対に、個人事業主はそうはいきません。なのでこちらは無限責任と呼びます。

実際は、会社が借金をする際、代表(社長さん)が連帯保証人になるよう求められることが多いので、
なかなかそううまくはいきませんが、本来は事業のリスク(借金や民事上の損害賠償請求など)が
個人の生活に及ばないようにするために、この仕組みは存在するのです
(これをちゃんと活用できてないから、事業失敗=借金まみれってことになるんです)

※無限責任が社員(役員)だけで構成される「合名会社」
無限責任社員+有限責任社員で構成される「合資会社」というものがありますが、
今ではほとんど活用されませんので考慮に入れる必要はありません。また06年の会社法改正により有限会社は廃止されましたので現在は設立できません。

 

 税金の金額も違ってくる。

法人と個人の違いはまだあります。
その一つが税金です。

たとえば、年商1000万円の売り上げを上げたとします。

個人事業主の場合は1000万円ーかかった費用(店の家賃、従業員の給料、広告、商品仕入れ代金など)を差し引いた額
で所得税が課されます。

一方、法人の場合は、1000万円ーかかった費用(店の家賃、役員報酬、従業員の給料、広告、商品仕入れ代金など)を差し引いた額
に法人税が課されますが…

事業主(社長など)の所得税は、役員報酬に課されることになり、会社野売り上げとは直接関係なくなります。
役員報酬はいわば、社長さんの給料です。会社から給料を貰っている立場になるんですね。

一人社長の会社の場合は全部自分で払っているような物ですが、
仕組みが違う以上、納める税金の額も違ってきます。

一般的に年収800万円を超えると、法人した方が税制上有利と言われています。

また、役員報酬を多くしちゃえば、会社にお金が残らなくなります。
そうして、法人を儲かっていないことにして(赤字会社)にして税金を安く抑えるという方法もとれます。
個人事業ではこうしたことはできません。
事業変更、営業所変更の自由度

〔法人〕

法人は色々メリットがある代わりに、きちんと書類を整えなければならないことが沢山あります。

その一つが法人登記・定款です。

詳しい解説は法人設立編でおこないますが、法人では営業所や事業内容を勝手に変更できません。
定款や法人登記簿記されたとおりにやる必要があり、変更の際は手続きが必要。
しかも変更のたびに法務局に届け出を出す必要があり、費用もかかります。

 

〔個人事業〕

しかし個人事業の場合は、税務署に開業届を出すだけです。
租税地の変更には届け出が必要ですが、事業内容や屋号はいつでも変えられます。
事後届けもOKですし、届けでした事業内容と違うことをやっても問題ありません。

 

法人設立の際の注意店!

均等割に注意!

法人を設立すると、たとえ儲かっていなくても払わなければ行けなお金があります。
それが均等割と呼ばれる法人の住民税で最低で年間7万円かかります。

もし事業を停止する場合は税務署、市税事務所、都道府県務事務署に休業届けを出さなければ
何もしていないのに7万円支払わなければならないと言うことになりますから注意です。

 

法人税の確定申告は難しい。

個人事業主の場合、白色申告、青色申告いずれにせよさほど難しくないですし、
税務署の指導をうけることができます。

しかし法人の場合は書類作りが大変ですので税理士を頼る必要がどうしても出てきます。
これにも当然費用がかかるので要注意です。
営業所変更のたびにお金がかかる。

たとえば手狭になったから引っ越ししようという場合、
法人の場合は法務局に届け出している定款の住所を変更しなければなりません。
この場合同一税務署管内で3万円、他の管轄地に移転する場合は6万円かかります。

また事業内容の変更、役員の変更などにもお金がかかりますので要注意です。

 

結論

会社〔法人〕には様々なメリットがありますが、手続きや金額の面で注意すべきことが沢山あります。
安易な気持ちで設立すると大変な目に遭います。
まずは個人事業から初めて、ある程度売り上げの見通しを立ててから慎重に検討した設立しましょう。

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